Ref.6263 ハイエンドモデル-19


まだモグリでやってた頃だから10年以上前か。
同じ症状のバルジューの修理依頼があってさ。

チュードルのモンテカルロだったからcal.236だ。
12時間積算計がないだけで基本的な部分は
cal.72と変わらない。

やっぱりツヅミ車のガイドが削れてほとんど
なくなってて針回しがスリップする不具合だった。

その時は今回のような機械単体じゃないから
時計組んだ後に不具合発覚みたいなことはない。

不具合の原因も分解する前から分かるしさ、
分解して地板単体での修理対応が出来る訳さ。

その時はガイドを作って圧入してはんだ付け
した記憶がある。でも強度的に問題があって
結局専門の修理業者さんに頼んだんだよ。

上がってきたの見たらさ、それはもう惚れ惚れ
する出来でさ、実力の差を思い知ったよ(笑)

修理方法としてはツヅミ車のガイドのと同じ
外径の真鍮の円筒に巻き芯が入る穴を
ドリルで開けて突っ切りで落とす。いっつも
OHULSさんがやってるやつだよ(笑)

その部品を地板に圧入出来るようにちょっと
外径を落としてあげてから圧入しロウ付けか
はんだ付けで固定する。

いずれにせよ部品は全て外して地板の状態
にしないと作業出来ない。

誰がやるかそんな面倒なこと。冗談じゃない。
どう考えても避けようのない交通事故だろこれ。

赤信号で停まってたらさ、よそ見した車が
突っ込んできてオカマを掘られたみたいな。
ぶつけてきた車運転してたの吉田くんな(笑)

ということでこの状態で何とかしようじゃないか。

hiend-99.jpg

ツヅミ車のガイドは削れているものの残って
いる部分がある。ここに何かをかぶせよう。

何かないかな。わざわざ材料を買って加工
するまでもないだろ。これなんかどうかな。

hiend-101.jpg

cal..2824-2の筒かな。これ加工してみよう。

hiend-102.jpg

余計なもん外してと。

hiend-103.jpg

適当にカットしてと。

hiend-104.jpg

四つ割りに挟んで砥石でそれっぽくしてと。

hiend-105.jpg

こんな感じでどうだろうか。簡単にやってる
ように見えるけど、かなりちっこいよ?これ。

hiend-106.jpg

ちっこいコロカワと比べてもちっこいよ?(笑)

試しにツヅミ車のガイドに圧入しようと試みた
けどパイプの穴が狭くて入らなかった。
ちょっと内径を拡げてやらないとダメだな。

内側をさらうよりもポンス台で拡げる方が早いか。

コン コン…

まだ入らないな。

コン コン コン…

何だよまだ拡げないとダメか。

コン コン コ 

あ!

hiend-107.jpg

ぐぬぬぬぬっ…

Ref.6263 ハイエンドモデル-18


先日納品したRef.6263 ハイエンドモデル。

hiend-91.jpg

時刻合わせに障害が出ていたがコツを
掴めば可能ということでそのまま納品したが
不具合を解消すべく戻してもらった。

納品の際にギャラ貰っちゃったからさ(笑)

元の巻き芯に戻せば少しは良くなると思って
一緒に渡してもらったんだけど、前回のもの
ではなく新品だった。意味ないじゃんよ(笑)

hiend-92.jpg

一応交換して操作してみたけどダメ。

やっぱりまた機械を抜いて作業をしないと。

hiend-93.jpg

機械を抜いて巻き芯を入れて試しに針回しを
したら普通に出来るじゃんよ。何だよこれ。
修理完了じゃんよ。何という楽な展開(笑)

hiend-94.jpg

ケーシングして巻き芯を入れる。試しに針回しを…

スリップする… またしてもスリップするよ…

一体何なんだよこれ。機械単体だと問題なく
時刻合わせが出来るのにケーシングすると
スリップして出来ない。ひょっとしてリューズかな。

hiend-95.jpg

交換してもダメ。あるのかこんなことが。

今一度過去の作業中の状況を思い出してみる。

時刻合わせモードの際に巻き芯が上下に
グラついていたけど針回しは問題なかった。
それは巻き芯が真っ直ぐの状態だったからだ。

グラついて斜めになるとツヅミ車がスリップ
していたことは確認済みだ。ということは…

hiend-96.jpg

巻き芯が入る穴がど真ん中じゃない…

本来この程度のズレなら針回しがスリップすると
いうことはほぼない。となると原因はあそこだ。

hiend-97.jpg

全てど真上だった針と文字盤を外す。

hiend-98.jpg

記憶違いじゃなければツヅミ車のガイドが…

hiend-99.jpg

やっぱりか。記憶に残るほど削れてるよ(笑)

ここがまともか巻き芯が入る穴の位置が
合っていればスリップすることはない。
ガイドはまともな状態だとこんな感じだよ。

hiend-100.jpg

対処方法としてはツヅミ車のガイドを修復する。
それでもスリップするようならケースを加工して
巻き芯の入る穴の位置を合わせる。

みんなもういい加減分かっただろ?オレが何で
この手の時計をやりたくないのかが(笑)

Ref.6263 ハイエンドモデル-17


時刻合わせが出来ない。それはもう30分
積算計が岩よりも堅固とかいうレベルでは
ない。壊れて修理が必要な時計だろ(笑)

これだから機械単体での支給は恐ろしい。
時計から摘出するのであれば事前に動作
確認するけど機械単体はちょっと難しい。

それにしても何でだろ?巻き芯交換したから
だろうか。いずれにせよまた針を外して
文字盤を外してという半べそパターンだよ。

hiend-87.jpg

針座を入れ忘れていた(笑)というのが原因
であれば一番いいんだが、そもそも筒車が
浮いてなくてもスリップするよ。

巻き芯を交換したのが原因だろうか。時刻
合わせモードの際に上下にグラつくぞこれ。

思い出した。バラした時にツヅミ車が入る
ガイドの部分が随分と摩耗してやがるな、
大丈夫かなこれ?みたいな記憶があるよ。

でも巻き芯を交換する前は確か時刻合わせ
出来てたような気がするんだけどな。

元の巻き芯に戻せば時刻合わせは出来る
ようになるかも知れないけどクロノグラフを
作動させると30分積算計が岩よりも堅固。

現状のままだとクロノグラフは問題なく機能
するけど時刻合わせが出来ない。

何この地獄(笑)

何かいい方法ないのかよ。さすがにもう色々
やり直してる時間ないよ。そう思ってリューズ
を軽く押し込みながら針回しをしてみると
ツヅミ車と小鉄車がちゃんと噛みあって時刻
合わせが出来るじゃないか。

よし、分かったよ。完全に理解した。

この時計はそういう仕様なんだな(爆)

時刻合わせの際には軽く押し込みながら操作
するというコツを教えてあげれば問題解決だ。

オーナーと技術者だけが知っているコツ。
素晴らしい秘密のコツじゃないか(笑)

hiend-88.jpg

いや出来た出来た(笑)

hiend-89.jpg

お約束のツーショット(笑)

hiend-90.jpg

無事に納品でオーナーご満悦(笑)

時刻合わせにコツがいるけどね(爆)

※この記事書いてる翌日にまた預かるという…つづく(笑)

Ref.6263 ハイエンドモデル-16


リセットして真横向くってどういうこと?
何回リセットしても同じだよ。仕方ない。
また機械抜いて刺し直したよ。

ケーシングしてクロノグラフのランニング
テストをする。今度は大丈夫だろ。一体
さっきの30分積算計が岩よりも堅固状態は
何だったんだろ。

まただよ。また止まりになるよこれ。
30分積算計が岩よりも堅固状態だよ。

一回冷静になって考えよう。機械台に
載せてる時とケーシングした時の違いを。

そもそも目に見える部分では30分積算計に
不具合を与えてる部品はない。

ケーシングしてリューズを最後までねじ込むと
不具合が出る。ということは巻き芯か。

リューズを解放してテストをすると止まらない。
やっぱり巻き芯だったか。

巻き芯の先端は30分積算計のほぞが突き
抜けてる小鉄車の下のツヅミ車のガイドの
部分に入るようになっている。

hiend-86.jpg

リューズを最後までねじ込むと巻き芯の先端が
30分積算計のほぞに接触してたんだな。

巻き芯を交換する。そして再度クロノグラフの
ランニングテストでスタートボタンをポチっとな。

止まらない。止まらないよ(笑)

ストップさせてリセットボタンをポチッとな。
よし。パシッと綺麗に帰零(笑)する。

いや長かった。もう大丈夫だ。吉田くん明日
取りに来ちゃうからヤバかったぜ。

さて、では手巻きだけどワインダーにかけて
実用に近い歩度を見てみよう。電波時計に
時刻を合わせて…

スリップする… スリップするよ…

時刻合わせ出来ないんですけど(笑)

Ref.6263 ハイエンドモデル-15


30分積算計が岩よりも堅固の原因が
分からない。仕方ないから部品を元に
戻して機械を抜いて原因を突き止めよう。

hiend-84.jpg

未練がましくまた30分積算計を触って
みたら動くじゃんよ。一体何なんだよ。

じゃあもういいじゃんこれ。30分積算計を
動かしたからリセットボタンをポチッとな。

hiend-85.jpg

え?(笑)

プロフィール

かずちん

Author:かずちん


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